ニュースウィークで「尊敬される日本人100人」に選出される

ニューズウィーク「世界が尊敬する⽇本⼈百⼈」に選出

2005年10月20日に、ニュースウィーク誌「世界が尊敬する⽇本⼈百⼈」に選出された。以下が原文の抜粋である。

ウォールストリート・ジャーナルといえば、アメリカ随ーの有力経済紙。そんな新聞が1面トップで、日本の地方都市に住む開業医を取り上げたのだから鵞きだ。

だが、佐賀純一(63)はただの医師ではない。茨城惧土浦市で開業するかたわら、作家としていくつかの作品を発表している。日本では決して有名とはいえないが、英訳された作品は外国人の読者に絶賛されてきた。

しかも、あのポブ・ディランも佐賀の愛読者らしい。ディランの2001年のアルバム「ラヴ・アンド・セフト」の歌詞 に、佐賀の『浅草博徒一代』(新潮文庫) の英語版「あるヤクザの告白」から明らかに「借用」した個所がいくつかあると、昨年7月8日付のウォールストリート・ジャーナルは報じた。

「浅草博徒一代」は、ヤクザの抗争の物語ではない。明治末期に生まれ、関東大震災、兵役、刑務所生活、2度の戦争をくぐり抜けた東京のヤクザが土浦に隠居し、癌で世を去るまでの人生を聞き舌きの形でまとめたもの。その核にあるのは、愛と苦難の物語だ。

ディランの「盗用疑惑」が発覚すると、外国メディアの取材が殺到した。ディランを訴えるのかと、記者たちは尋ねた。佐賀はいつもこう答えた—とても驚いているが、すごく光栄に思う。訴えるつもりはない、と。

佐賀の答えは、海外で驚きをもって迎えられた。その紳士的な態度に世界は喝采を送った。

「本は何度も読んでもらえないが、歌は何度も聞いてもらえる」と、佐賀は言う。「ディランのインスピレーションのネタになり、作品の中に自分の言葉が交じり、それを聞いてみんなが感動してくれるのは素睛らしいことだ」

コリン・ジョイス

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です